キャリアプランなんて実は必要ないんじゃないかというお話

【全文書き起こし】Wantedly 仲暁子氏がTEDxKyoto 2013で語った、情熱を注ぎ込める仕事の探し方 | U-NOTE【ユーノート】

今日は仲暁子さんという方がTED×Kyoto 2013でプレゼンした内容についての感想を書く。仲さんは、京都大学卒業後にゴールドマン・サックスに入社したものの、24歳で会社を辞め、その後漫画家を目指したりした時期もありつつなんやかんやでFacebook Japanの立ち上げに参加し、今はWantedlyというサービスを提供するウォンテッドリー株式会社の代表をされているそうだ。

経歴だけ聞いても「はぁ。すごいですね。これからも頑張ってください。」としか言えないんだけど、プレゼンの最後の方の内容はなかなか面白かった。特に印象に残ったのがこの部分。

大切なことは「計画を立てない」こと
キーは「計画を立てない」ことだと思います。世の中の多くの人は、10年〜20年先のキャリアパスや自分の人生の計画を立て、そこから逆算し「自分が今何をすべきだろう?」と思い悩んで、勉強したり転職活動をしたりします。でも、そうではないんです。自分の立ててしまった目標以上のそれを超えることは出来ないと思います。

 

な、なんだってー

僕はこの10月に転職を経験した。転職活動をする中で、自分がどんなキャリアパスを歩みたいのか、1年ごとの目標を10年先まで事細かに書き出したり、それを面接でドヤ顔で披露したりした。「私は今後御社で6年間エンジニアとしての経験を積んだ後アメリカ支社へ渡って云々(ドヤァ)」みたいなご高説を垂れ流したり。まぁ転職活動のために作ったとはいいつつ、内容は本気でそうなりたいと願って作ったものだ。目標を立ててそれに向かって努力すれば夢は叶う、そう信じて。

そんな僕にとって、仲さんの発言は僕のキャリアに対する考え方を180度ひっくり返すものだ。計画を立てないことが大切。計画を立てずに、今、自分が情熱を注ぎ込めることにひたすら向き合う。世界有数の企業であるゴールドマン・サックスの社員という地位を捨て、自らの信念に従った彼女だからこそ説得力のある言葉。うーん。

確かに、キャリアプランを捨てるという選択は合理的であるとも思える。自分のいる会社や事業が今後数十年続いていくとは限らない。技術は革新し続けるし、社会は僕らが思いもよらないような方向へ向かっていく。どんなに綿密なプランを立てていても、必ずどこかでそれに従えなくなるときが来る。ならば、はじめからプランなど作らなければいい。今、自分が進みたいと思う方向へ情熱を向けること。これこそが、自分が本当に理想とするキャリアを描くための唯一の方法なのではないか。

思い返すと、僕の転職もそういう動機から生じたものだった。転職した理由は、ただ単純に仕事がつまらなかったから。僕はそこでの仕事に対して全く情熱を持つことが出来なかった。よく「3年間は石にかじりついてでも同じ仕事を続けなきゃダメだよ」なんてテンプレートみたいなご高説を垂れ流すご老害がいらっしゃるけれど、そんなのはクソ喰らえだと思っている。自分が本当に興味を持てること、情熱を傾けられる仕事に就いてこそのキャリアだと思う。

最近、たまに人生の終わりについて考えることがある。僕はどう生きたら「満足な人生だった」と心から言えるようなおじいちゃんになれるだろう?と。転職する直前に友人にそのことを話したら、彼はこう言った。

「君は今したいことがあるから転職するんだろう?そうやって今、自分がしたいと思うことに正直であるというのが君の最大の価値観なんじゃないかな。だから、そういう生き方を貫ければ、きっと満足な人生だったと思える日が来ると思うよ。」

いやーなんてできた友人なのだろう。これは空想上の友人ではなく、なんと実際に僕の周りにいる人間である。すごいやつだ。彼の言葉には凄く励まされた。

そんな感じで、これからも自分のモチベーションに正直に生き続けたいと思う。今を懸命に駆け抜けることが、後になって最大の幸福をもたらすと信じて。

 

NO PLAN

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