Qualcommの動きを見れば未来のスマホがわかる!

クアルコム、「Snapdragon 805」などを発表--4K解像度に対応 - CNET Japan

Qualcomm(クアルコム)がモバイル向けの新しいプロセッサである「Snapdragon 805」を発表したというニュース。まずはこのSnapdragonってなんぞやというところから説明したい。

Snapdragonって何?

Snapdragonはスマートフォンやタブレット向けのSoC(System-on-a-chip)のブランドであり、Qualcommの現在の主力製品。スマートフォンやタブレットの脳みそのようなもので、こいつがスマホの中にある多種多様な機能の全てを統制している。Snapdragonと同じような機能を持つ競合製品としては、NVIDIAのTegra、Texas InstrumentsのOMAPなんかがある。しかし、今現在、市場に出回っているスマートフォンやタブレットの大半はSnapdragonが採用されている。

Snapdragonを積んでいるスマホ

では、どのぐらいのスマートフォンにSnapdragonが積まれているのか実際に見てみよう。以下の図は、2013年10月以降にdocomoから発売されるスマートフォンの一覧。データはスマートフォンデータベースより引用。

 

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らくらくスマートフォンはとりあえず除外するとして、その他のスマートフォンは全てMSM8974というCPUを使っていることがわかる。このMSM8974というのは、上のニュースに登場したSnapdragon 805の一世代前のプロセッサで、Snapdragon 800という製品の型番。製品名がSnapdragon 800で型番がMSM8974。製品名がXperia Z1で型番がSO-01Fというのと同じ感覚で捉えて頂ければ良いと思う。

つまり、らくらくスマートフォン以外のdocomoの冬のAndroidモデルは全てSnapdragon 800を載せているということである。ちなみに、らくらくスマートフォンのCPUであるAPQ8064TもSnapdragon 600という製品のことを指している。いかにSnapdragonが世のスマートフォンに多く搭載されているか、このことからわかって頂けると思う。

「なんでどのメーカーもSnapdragonを搭載してるの?TegraとかOMAPとか競合製品はいくつかあるんでしょ?」という疑問は当然湧くと思う。が、それはそれを説明するだけで一つの記事が書けそうなので、今日の記事では割愛したい。たぶんいつか書く。

次のSnapdragonを見れば次のスマホがわかる!

全てのメーカーが同じ時期に同じプロセッサを搭載するということは、同時期に出るスマートフォンは全て同じような性能になる。新しいSnapdragonに新機能が搭載されていれば、同時期に出るスマホは全て同じ機能に対応することになる。実際のところ、これがスマホの差異化を難しくしている大きな要因の一つになっている。

最初の記事に話を戻そう。QualcommはSnapdragon 805と呼ばれる新しいプロセッサを発表した。記事から読み取れる情報としては以下のようなことが挙げられる。

  • 搭載デバイスは2014年前半に発売
  • 4K動画のキャプチャと再生機能を搭載
  • 低光量の場所でもよりシャープで高解像度の写真を撮影できる

これらの情報から、2014年の夏モデルはみんな4Kに対応して、暗所での撮影がよりやりやすくなる!なんてことが予想できたりする。もちろん、プロセッサで対応していても、実際のスマホでは対応しないなんて場合もたくさんある。モバイルの4Kは、ディスプレイがまだ対応できない段階なので、登場はもう少し後になるだろう。だが、これから先のモバイルがどういう風に流れていくのか、ざっくりとした予測はつけることができる。これからもQualcommの動向は常にチェックだ。

 

21世紀の挑戦者 クアルコムの野望

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