スマートウォッチが流行らないたった1つの理由

ZTEもスマートウォッチの投入準備 - 来年第2四半期にも発売へ(WSJ報道) - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

中国の大手スマホメーカーであるZTEがスマートウォッチを開発中というニュース。

スマートフォンの次はウェアラブルデバイスだ。まずはスマートウォッチの時代が来る。”

こんな論調をここ1~2年でよく目にするようになった。そんな論調に呼応するように、有力メーカー達は次々にスマートウォッチを発表。ここ数ヶ月の間に発表もしくは発売されたスマートウォッチを挙げるだけでこんなにある。

この他にも、AppleのiWatchはずいぶんと前から噂になっているし、GoogleやMicrosoftもスマートウォッチを開発中という噂もある。しかし、僕の周囲でスマートウォッチを身につけている人をまだ見たことがない。実際のところ、僕にはどうもスマートウォッチが流行する未来が想像できないのだ。それはなぜか。スマートウォッチという技術には明確なビジョンが無いからだ。

スマートウォッチは完全に言葉だけが先走っている技術だと言える。スマートウォッチという大層な名前がついていながら、現状ではスマホの着信をお知らせしたり、メールの内容をチラ見する程度の機能しかない。言ってしまえば、ガラケーの背面についてたサブディスプレイ程度の価値しか持っていないのだ。スマートウォッチによって、ユーザーの生活にどれほどの革新が与えられるのか、明確なビジョンを打ち出したメーカーはまだ存在しない。だからユーザーはスマートウォッチを購入するメリットを見出すことができない。だから流行らない。

もはやバズワードと化したスマートウォッチを泥沼から引きずり出せる可能性を持っているのは、恐らくAppleのiWatchだけだろう。Galaxy Gearのように、単純にiPhoneとの連携ができるだけではとてもイノベーションとは呼べない。僕らの想像もつかないような革新的な使い方を提案する必要がある。iWatchはスマートウォッチ市場の起爆剤になれるのか、注目して発表を待ちたい。